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オックスフォードの魅力

Oxford 大学

Oxford 大学って何?

英語圏最古の大学、オックスフォード大学。誰しもその名を一度は耳にしたことがあるはずです。オックスフォード大学は英国オックスフォード市にあり、8世紀以上に渡り世界のアカデミズムをリードし続ける、世界を代表する大学です。オックスフォードを訪れてまず気づくことは、オックスフォード大学というキャンパスが存在しないということ。オックスフォード大学というのは、独立した自治権を持つ46のカレッジ(正確には39のカレッジと7つのホールと呼ばれるキリスト教系のカレッジ)の連合体を指しているのです。学生は全てどこかのカレッジに属し、そこが学生生活と学問的修練の場となります。カレッジとは別に、教育組織としての学部は大学の管理下にあり、大学としての講義やプログラムを運営しています。大学とカレッジ、この2つの組織の有機的な働きが、オックスフォード大学の教育を特徴づけていると言えます。

大学の役割

試  験コースおよびシラバスの決定、試験の運営および学位授与を行います。どのカレッジに属していても専攻が同じであれば、同じコースをとっていることになります。勉学に必要な大学としての施設(実験室、講堂、図書館、博物館、コンピューターセンターetc.)を提供します。

学  部4つの研究分野(Division)の中に学部(Faculty)があります。大学が運営する講義やセミナーを、同じ学部のコースをとっている各カレッジからの学生が受講します。特に科学系の専攻学生は、大学が実施する講義(多い時は週10回)やラボセッション(週2〜3回)の受講が中心です。一方、文系の学生は、よりカレッジに基盤を置いた学生生活となります。

スポーツ、学生活動 学問分野だけでなく、学生の課外活動の場を提供するのも大学の役割です。ボートレースに代表されるスポーツ試合、政治家の登竜門とされるディベートクラブ、その他演劇、音楽、ジャーナリズムなど、学生が学問以外の世界を広げられる場となっています。

カレッジの役割

学生はオックスフォード大学の生徒であるのと同時に、カレッジにも所属します。生活の基盤はカレッジ中心となるので、むしろどのカレッジの学生かということの方が重要です。大学に比べるとカレッジは規模はずっと小さなコミュニティーで、学生数は大体200名〜300名、最大のSt. Catherine’s Collegeでも学部・大学院生合わせて700名です。学生はカレッジ内の寮に教員とともに起居し(学部の1年目は全員が寮に滞在します)、学問の修練に励みます。各カレッジはそれぞれが独立した自治組織であり、独自の判断で入学者を選抜し、勉学に必要な施設や最良の学習手段を提供しています。

入学の審査

どうやったらオックスフォード大学に入学できるの? 全世界から優秀な学生を集めるオックスフォード大学。学部への入学志願者の選抜方法をみてみましょう。

入学の基準

3科目以上のAレベル科目を修め、その試験結果を提出できる学生が選考対象となります。(Aレベル以外の教育を受けた場合の資格については別途基準があります。)大学としての統一した合格基準は設定されていませんが、一般的にはAグレード評価を得たAレベル科目が3〜5科目必要とされています。また、専攻科目により、Aレベルで必要な科目の条件がつく場合があります。

英語力の基準:英語力の証明書の提出は義務付けられていませんが、授業についてゆけるだけの高い英語力が必要です。
参考例)IELTS 7.5以上(全ての項目で7.0以上)、TOEFL PBT630以上 CBT267以上

出願方法

10月15日までに2つの願書を提出します。1つはUCAS(Universities and Colleges Admissions Service)へ、もう1つはオックスフォード大学へ。入学を希望するカレッジの名前も優先順に3つまで書くことができます。(一般の英国大学へ出願する場合はUCASのみに提出。出願締切りは翌年の1月15日。)出願時点では、Aレベル試験の結果は出ていないので、記入不要。一番大切なのは、自己紹介欄(Personal Statement)です。これは志望動機や専攻希望分野に関する研究意欲など、単なる学歴書以上に自分をアピールできる場所となります。

面接試験(Interview)

一般の大学より願書の締め切りが3ヶ月も早いのは理由があります。それは、毎年12月中旬、各カレッジに志願者を集めてオックスフォード大学独自の面接試験を行うからです。これは学問的素養を有し、それを活用できる人物かを見極めるのが目的で、一般的には第一志望のカレッジで行われます。内容は、アカデミック分野を担当するチューターと、入試担当チューターからの2つのインタビューで、それぞれ約1時間。日本のような一発勝負の筆記試験とは異なり、専攻分野に関係する学力と発想力をあらゆる角度から試すもので、暗記式の勉強ではとても太刀打ちできません。試験日には前日からカレッジの寮の滞在し、他の受験者と寝食を共ににします。ここでのふるまい方やマナーなども、採点の対象になっている…とか。

【面接の質問例】
政治専攻
・ 「政府」とは何か定義せよ。我々はなぜ「政府」が必要なのか。
・ 「権力」と「権威」の違いは何か。
哲学専攻
・ 哲学的質問の例を挙げよ。
・ (机を指差して)これは何か? 哲学的に説明せよ。
英文学
・ 20世紀で最も重要な文学作品は何か。
・ イアーゴー、オセロ、彼らは聞き上手であったか。
一般
・ ギャップイヤーをどう過ごす予定か。
・ あなたを入学させるべき理由を3つ挙げよ。
教育スタイル・学位制度
学期

10月〜6月までの3学期制。各学期は8週間と短いのですが、学生に言わせると、8週間が限界とか…。

第1学期(Michaelmas Term)2008年10月12日〜12月6日
第2学期(Hilary Term)2009年1月18日〜3月14日
第3学期(Trinity Term)2009年4月26日〜6月20日

チュートリアル(個人指導)

オックスフォード大学の教育を特徴づけ、その高い学問的水準を維持し続けている理由は、チュートリアルシステム(個人指導方式)による授業にあります。全ての学生には担当の指導教員(チューター)がつき、毎週与えられたテーマについてリサーチをし、エッセーを書いてチュートリアルに臨みます。チュートリアルは週に1回、1時間程。学生は1人〜4人で、自分の意見を主張したり、別の考えを受け入れたりしながら、深い議論を行います。所属するカレッジに専門のチューターがいない場合は、別のカレッジへ出向いて受けることもあります。大学で行われる講義やセミナーに出席するのは、このチュートリアルを補完するものとして考えられており、言い換えれば、講義への出席が直接卒業に結びつくことはありません。日本やアメリカのような、科目ごとに単位を加算して合計単位を目指す方式ではないのです。

卒業してめでたく学位を手にするためには、1年生の終わりと、3年生の終わりに行われる2回の試験にパスしなくてはなりません。何が出題されるのかわからない試験に備えて、チューターと意見をぶつけ合い、考える力と発表力を養うのがチュートリアルです。オックスフォード大学のチュートリアルの厳しさは有名で、準備のための徹夜はあたりまえ、前日は緊張で眠れない夜を過ごす学生も多いとか。

学位制度

オックスフォード大学の学部は3年間です。3年目の終わりに行われるFinalsと呼ばれる卒業試験の結果により、学位(BA=Bachelor of Arts)が与えれますが、成績によって与えられる学位もランクづけされています。

First Class Degree
Second Class Degree (upper or lower)
Third Class Degree
Pass Degree

学部と大学院
学生生活

オックスフォードの在籍学生数は約2万人、学部生12,106人、大学院生7,380人で男女比は概ね半々です。学部卒業後に大学院に進学する学生は全体の45%強(イギリス全国平均が23%)です。 授業はチュートリアル中心の非常にハードな内容にもかかわらず、ドロップアウト率は全体の1.4%(2005-06年)。これはイギリス全国平均の22%に比べると非常に少ない数字となっています。言い換えれば、英国の最難関大学であり、入学生は十分ふるいにかけられているということでしょうか。

専攻分野でみると、学部生では53%が文系・41%が理系、大学院では、57%が文系・37%が理系のコースで学んでいます。入学志願者数は1976年には6,300名だったのが2006年には13,639名となり、ここ30年で倍増しています。

大学院

大学院への入学志願者は毎年1.2万人、院生の63%はイギリス国外のからの留学生で占められています。学部段階では、新入生の選別は各カレッジに任されていますが、大学院はオックスフォード大学が審査します。大学院では、世界のトップの学者、学生を集めようというポリシーが貫徹されています。学部教育を行うカレッジと大学当局にはよい意味での緊張関係があり、それがばねになって世界の名門大学の地位が保たれているといっても過言ではないでしょう。

院生の62%が調査・研究による学習(Reserch)を、38%が授業中心で指導をうける(Taught Course)学習を行っています。また、大学では新たに、既存の学問分野を広範囲に横断するような、講義を主体とした修士学位取得コースを新設し、学生や企業のニーズに応えています。

授業料・学部 (2008年入学者)

専攻 イギリス人学生 留学生
文系 £3150(約70万円) £11205(約247万円)
科学系 £3150(約70万円) £12810(約282万円)
医学 £3150(約70万円) £23475(約517万円)

大学の財政

2006-2007年の歳入額歳入総額:£1381 million(約3037億円)

内訳
大学:£676 million(約1487億円)36%は学外からの研究助成費、27%はHEFCEの助成金、14%が授業料収入、23%が投資その他の活動による収入。
カレッジ:£252 million(約554億円)
オックスフォード大学出版局:£453 million(約996億円)

2006-2007年の基礎資産 大学:基礎資産 £680 million(約1496億円) 資産運用益は£17.6 million(約387億円)
カレッジ:基礎資産 £2700 million(約5940億円)各カレッジはオックスフォード市内の一等地を中心にたくさんの不動産を所有する、オックスフォード市有数の大地主。オックスフォード市はロンドン市と並び英国で最も不動産価格の高い地でもあり、それが各カレッジの力の源泉ともなっている。

前にも述べたように、オックスフォード大学内では、自治権を認められたカレッジと大学本部の間に常に緊張関係があります。学位の授与権は大学(University)に移っているため、カレッジからすると時として大学は彼らの自治を侵す妨害者のように感じられることもあるようです。一方大学はカレッジのように豊かな伝統的資産があるわけではなく、いろいろな収入源を自ら考えなくてはなりません。外部スポンサーからの研究助成金額はイギリスで最も多く、またOxford Universityという商標権を使い、別会社で大学グッズを作ったりしています。

留学生

オックスフォード大学のコミュニティは非常に国際的です。教育と研究の両方を行う教員の28%、研究のみを行う教員の43%はイギリス国外からオックスフォードに来ています。また、留学生は139の国と地域から集まっており、活発かつ多様な学生コミュニティを形成しています。特に大学院においては、全学生の63%がイギリス以外の国からやってくる留学生です。

留学生数で最も多いのがアメリカ1,413名、次いで中国・香港699名、ドイツ572名、カナダ349名、インド257名と続いています。アメリカ人学生が際立って多いのは、サイエンスに強い大学はアメリカ国内にもたくさんありますが、人文・社会科学の分野ではオックスフォード大学に類する大学がアメリカにはないからでしょう。確かに、800年間の稀覯本など集めた大学など、他の場所でも見つけることは難しいでしょう。またローズ奨学金という100年も続く奨学金制度によって、アメリカ(実際は世界の英語圏の学生たちを対象としている)のエリートたちがオックスフォード大学に集まる事実も見逃せません。とにかくアメリカのエリート学生(特にアイビーリーグ大学群)には、オックスフォード大学は格別な人気があります。